タイ古式マッサージの特徴

「世界で一番気持ちいいマッサージ」との別名を持つタイ古式マッサージ。その特徴は、なんといっても、「セン」といわれるエネルギーラインへの刺激と、アクロバティックなストレッチです。

人体の流れである「セン」に従い、足のつま先から頭の上まで全身をくまなくほぐしていくことにより、血液やリンパの循環を促します。また、 「二人でするヨガ」と言われるパートナーストレッチを多用し、一人では伸ばせない筋肉を伸ばしていきます。別名の「世界一きもちのいい」のとおり、とっても気持ちよくて、施術後は疲れがとれスッキリします。

 

タイの伝統的な古式マッサージは、本来、約2時間から3時間かけ足先からゆっくりゆっくり長い時間をかけてほぐす事が特徴です。数十分の身体の一部分への刺激では、一時的な回復しか得られないからです。当店では、ご多忙の皆様にタイ式マッサージを味わっていただく為、30分からの短時間のコースも設けておりますが、肩や腰のコースでも、必ず足裏からマッサージを始めます。

 

ワットポー

 

「涅槃仏」が置かれ、世界的観光地であるバンコクのワットポーは、通称マッサージ寺とも呼ばれるタイ王国立寺院です。寺院内にはマッサージ所が併設され、バンコクを訪れた際には、お気軽にタイ古式マッサージを受けることができます。
約2500年の歴史を持つタイ古式マッサージですが、タイ王国の伝統医療政策として、1955年に、ワット・ポー タイ伝統医学マッサージスクールが開校されました。「ワット・ポー」は、タイ国教育省(文部省)及び保健省(厚生省)に管理されたタイで初めてのメディカルスクールでもあるのです。

 

■タイ伝統医学の考え方とタイ古式マッサージ
 
インドから入ってきたタイ伝統医学は、インドのアーユルヴェーダが基と言われています。その特徴は、病気の治療のほかに病気を予防すること、特に健康を保つための健康法が重要な位置を示しています。
 そのタイ伝統医学の哲学によれば、世界の万物は地(骨、筋肉)、水(血、汗、涙、尿など)、風(空気、気)、火(熱)の4要素でできており、健康で心身共に調和が取れた状態では、その4要素がお互いにバランスを保っており、病気や不健康な状態に陥った時は、それらの要素はバランスを失って痛みや苦しみを引き起こすと考えられています。なかでも、「風(空気、気)」の流れが多すぎたり、少なくなったりすれば、人は体調を崩し病気になると考えられました。
 これらの基本理論の中でも、タイ古式マッサージに最も密接な関係にある要素は、風(空気、気)=Lom(ロム)についての理論です。人の身体には風(空気、気)=Lom生命維持に必要なエネルギー=Prana(プラーナ)の経路が72000本あり、これらをSENと言います。このSENは目に見えないもので、解剖学上確かめることはできません。
 タイ古式マッサージは、その中でも最も重要な10本のSENを刺激するようにして施術を行います。押す技や圧迫する技は、風(空気、気)=Lom(ロム)の流れを正常にし、数多くのストレッチは間接に溜まった風(空気、気)=Lom(ロム)を追い出すために考案されたものです。

 

(※タイ古式マッサージはタイ国では治療として認められていますが、日本国内ではあくまでもリラクゼーションとしての施術になります。)